モンゴメリの代表作『赤毛のアン』と似たタイトルに「あれっ?」と思い、第1作目の『和菓子のアン 』を読んでからというもの、すっかり坂木司さんのこのシリーズのファンになりました。
今回は読書の時間におすすめしたい、坂木司さんの『和菓子のアン』シリーズを紹介します。
『和菓子のアン』のあらすじ
物語の舞台はカナダのプリンスエドワード島ではなく、東京のとあるデパ地下。
高校を卒業したものの、自分の将来について何も決まらない主人公の梅本杏子は、進学することも就職することもせず、将来についてはゆっくり考えていくことを決断します。
アルバイトをしながらピンとくる何かを探そうと、働きはじめた東京百貨店の地下1階にある「和菓子舗・みつ屋」。
ただ商品を売るだけではない、接客の難しさや奥深さを杏子はここで知ることになります。
個性的な店長、イケメンなのに乙女な社員の立花さん、元ヤンのアルバイト桜井さんに育てられ、杏子は和菓子の世界でどのように成長していくのでしょうか。
『アンと青春』のあらすじ
1作目の『和菓子のアン 』では何から何までわからないことだらけだった杏子でしたが、時間が経ち「和菓子舗・みつ屋」での仕事にも少しずつ慣れてきます。
慣れて余裕が出てくるということは、自分の今の状況について考える時間も出てくるということ。
自分には表面的な知識はあっても中身が伴わないのではないか、空っぽなのではないかと杏子は悩みはじめます。
悩みながらも、みつ屋のひとりの店員として店頭に立つ毎日。
2作目の『アンと青春 』では、1作目よりも少し成長した主人公 杏子の姿をみることができ、ますます応援したくなってきます。
イケメンなのに乙女な社員 立花さんと杏子の関係にも少しずつ変化があり、今後が楽しみです。
杏子の働いている職場はデパート地下にある食品売り場でしたが、実際に働いてみないとわからないことというのは、業種ごとにそれぞれあると思います。
遠くから見ているだけではわからない働くことの喜びや苦労を、読むことを通じて少しでも感じることができるのが読書のいいところ。
迷いながら、悩みながらも丁寧に1日1日を重ねている杏子の姿に共感する読者も多いことと思います。
東京百貨店の食品売り場の様子が自然にイメージできる描写で、読みやすい坂木司さんの『和菓子のアン』シリーズ。
まだの方にはぜひ読んでほしい、おすすめの文庫本です。
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